中将タカノリ(以下「中将」):文豪たちの猫好きエピソード、いずれも興味深い内容でした。 5年ほど彼のベジタリアン生活は続きましたが、ついには挫折します。 「恩讐の彼方に」や「真珠夫人」などの成功や文藝春愁社の設立など、大衆作家として、または実業家として知られている菊池寛ですが、川端康成や横光利一など、彼の援助によって作家活動に専念できた作家は数知れず。
芥川は 『鼻』『羅生門』『蜘蛛の糸』、漱石は 『吾輩は猫である』『坊ちゃん』『こころ』などが代表作と言って良いでしょう。 しかし『文豪どうかしてる逸話集』には、 僕たちとそう変わらない(いい意味で?)人間くさい逸話が数多く載っています。 この本に出てきた文豪たちを生まれ年順に並べると、以下。
12中でも私が特に気に入っているのは「森鴎外」の帽子の話。 これが非常に分かり易い。
夏目漱石は 1日でジャム1瓶を食べてしまうほどの甘党だったといいます。 「精神的に向上心のないものは馬鹿だ」という言葉、うーん刺さりますね 笑 人間のエゴイズムを鋭く描き出す作品が多いふたり。
15汚れっちまった悲しみに 今日も小雪の降りかかる 汚れっちまった悲しみに 今日も風さえ吹きすぎる (後略) あとは、高校国語で習うことがある 『一つのメルヘン』ですね。 代表作『冥途』『阿房列車』『百鬼園随筆』 百閒の家の庭にある日どこからともなく猫がやってきて…… 内田百閒と言えば、夏目漱石のお弟子さんであり、芥川龍之介らと同時代の作家。