夢だけは 壊せなかった 大震災 この句を作った生徒の父親である山田さんである。 けれど、少なくとも僕は、そもそも他者の俳句を僕が読めるはずもないし僕の俳句もまた他者に伝わるはずもないのだという前提があって、その前提に対峙しながら、それでも書くことや読むことを選んだときに、その書くという行為や読むという行為が、その都度その人を書き手や読み手にするのだと思う。 でも、十七音の言葉の中に、津波の威力、悲しみ、無力感、やさしさ、希望、決意…。
でもやはり大震災の記録としてどんな俳句が詠まれているのか知りたいと思い収集を試みた。 あと今日は3月11日だ。 空から見ている 頑張る姿 ミャンマーの詩もある。
10難しい言葉は一つもない。 みあげれば がれきの上に こいのぼり 震災の年の5月5日子どもの日、その生徒はガレキだらけの道を歩いていた。 "この世におさらばをするってどういうことですか?" "はい、死ぬことです" そんな授業をしていたんです。
5どんな思いで言葉を選んでいたのだろう。 山中 悲しい気持ちも我慢して心に収めているだけでなく,言葉にして書いてみることで少しは救われる気持ちになるのかもしれない。 これだ。
1福島は、「ふくしま」や「フクシマ」となり、「ヒロシマ」、「ナガサキ」に繋がる。 そして学校に、生徒に俳句で心の思いを表現してもらい、作品を国際宇宙ステーションに運びませんかと提案します。 こんな第2句に詠み直した。
14ついついうつむいてしまっていることに気づき、下ばかり向いてないで顔を上げなくちゃと、ふと上を見た。 見上げれば がれきの上に こいのぼり ただいまと 聞きたい声が 聞こえない 海水に ついた(漬いた)すずらん 咲いていた 女川は 流されたんじゃ ねえんだよ スクリーンに句が映し出され,山中さんは,一つ一つの句に対して「この句からどんなことを感じ取れる?」と生徒に問いかけます。 町中、がれきしかないような光景だった。
15その先の海は穏やかに輝き、うみねこがにゃあにゃあと鳴きながら、震災前と変わらない様子で漁船を追いかけていた。 例えば,悲しいとき,励まされるような曲を聴いて元気が出たという人もいるでしょう? そこで今日は,自分自身に元気や勇気を与えたり,もしくは大切な人に元気や勇気を分けたりできる「魔法の言葉」を創りたいと思います。
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