血よりも濃い関係性、その鬱陶しさと同時に分かつ事のできない激情を描いてきた方ですから、ココは素直に、どれほど外見が変わっても、息子を娘として受け入れることになろうとも、母親ならしっかり受け止めていくだろうと思ってます。
8まさに「怖いほど、美しい」という作品です。 そしてこの狂った家族をブラジル出身としたことに対して、ブラジルのメディアからは批判の声が挙がりました。 そもそも「鬼畜レイプ野郎を性転換させて男に抱かせる」という のキーとなる要素をなくして外科医のマッド振りを増幅させて、 話の展開も着地も別物になってるのが面白いというか。
12ある種、映画の理想型なわけです。
慌てたビセンテはノルマを殴って気絶させて逃げ出すが、その様子をロベルに目撃されてしまう。 監禁し、偽りのアイデンティティを押し付け、他者の尊厳を奪う支配者の側であったロベルは、セカの登場以降、べラ自身の自由意思で彼を受け入れてくれる幻想を抱くようになり、彼女の自発的な欲望に依拠する限り、ロベルは支配者から彼女の受諾を今か今かと心待ちにする下僕へと立ち位置を変えてしまう他ない。
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