しかし、一般的にはヤマギシ会の所有しない暮らしと日本の一般的な暮らしぶりには大きなギャップがあり、人や物、そして自身の子供までも共有する訳ですから、一般的な権利という常識から逸脱している場合も少なくありません。 それにヤマギシの秘密結社じみたミステリアスさも好奇心を刺激しました。
12判例時報1990号217頁• 理想主義的で本質論者、アクティブで社交的な論客だった母は、どこか特定の団体や組織に属しているわけではないものの、選挙では共産党に投票していたし、ヤマギシ的なものに惹かれる素養は十分に持っていました。
6出資金に応じて多少の支度金は受け取れるようですが、現実的には一度入ると抜けられない宗教のようなものです。 実顕地内の事柄を善意に解釈する反面、一般社会に対し強い不信感 を抱いており、「善と悪の境界」、共同体を外部社会から隔てる心理的境界がうかがえる。
11ヤマギシは初期の定番商品である卵・牛乳・肉といった一次加工品だけでなく、プリンやアイスやカステラなどのお菓子をはじめ、こんなものも!と驚くほど無節操に製品バリエーションを増やしていましたから、母がそごうの販売所でパートをしていた頃の我が家の冷蔵庫は、常に「ヤマギシ」で溢れかえっていました。 ヤマギシズム 社会を実践する場であるヤマギシズム社会実顕地が全国に26か所あり、約1500人が共同生活を営んでいる。 実顕地の経済は、各実顕地で生産された農産物の販売 による利益が中心である。
15今日ではヤマギシ関連のサイトも結構存在して、特講の実態もわかってきました。 子どもを支配する親への戒めとして〈子どもは親のものではない〉という言葉がありますが、ヤマギシ会では〈親のもの〉どころか〈共同体のためのもの〉となるよう。
11、42-43頁。 』高田かや ヤマギシズム出版社編• ヤマギシ会は、日本で最大のコミューン、共同体であり、理想社会の実現をその組織の目的としてきた。 過去には鶴見俊輔、小田実、本多勝一といったいわゆる進歩的文化人がヤマギシを賛美していたこと、若者に人気の宗教学者だった島田裕巳(後にオウム擁護でバッシングを受けて大学を辞することになる)も一時期ヤマギシにいて好意的な評価をしていたことに興味を持ったのです。
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