生理用ナプキンがなかった時代は一体どうしていたのでしょう? 布・植物の繊維・紙などを膣につめたり、あてたりしていたのです。 半ズボン型のゆったりした形のもので、お腹までの長さのものは保温効果もあり人気だったそうです。
そもそも月経回数が少なかったことを考えると、 「経血コントロールなんてできなかったのではないか?」 そう思ってしまいます。 それなのに月経をよくないものとして捉えるような考え方をしてしまうとは何とも悲しい。 とは言っても全国各地に必ず設置されていたわけではなく、主に瀬戸内海や伊豆諸島など西南日本の島々に存在するものでした。
17ここには何か、意味があるのかもしれませんね。 そのくらい、昔の日本はおおらかだったのでしょう。
【まとめ】 「生理用品の社会史(田中ひかる 著 角川文庫)」は日本の生理用品の歴史をたどるだけでなく、女性がこれまでに背負ってきた苦労とそこから生まれた知恵を知り、その時代ごとの生理観を通して時代背景が見えてくる大変興味深い一冊です。
小屋では家事や育児から解放され、女同士であつまり楽しくおしゃべりもできる。 日本で初めて発売されたナプキン「アンネナプキン」/出典: 日本で生理用品の選択肢が多様化しなかった背景には、日本社会に 「月経中の女性は穢れている」 「月経について口にするのは恥ずかしいこと」 という考え方が「常識」として存在していたことがあります。 公に廃止されたあとも、地域社会では月経小屋への隔離や、「別火(穢れは火を介して移るという考えから、炊事や食事を別にすること)」といった慣習が続けられていた。
2たしかに、生理用品の購入時に別の紙袋や不透明なレジ袋に入れるサービスは、パッケージを包み隠すことで消費者の「恥ずかしさ」に配慮しているといえるでしょう。