お母さんがおかしゅうなったけん、撮らんようになったん?」 2013年のお正月。 』は、ドキュメンタリー映画として昨年、2018年11月に劇場公開されました。 でも、それまでカメラマン頼みで自分でカメラを回した経験なんてなかったので、なかなか使える映像が撮れません。
16「ぼけますから、よろしくお願いします。 次の作品を契約さえしなければ、すぐにでも仕事は辞められる、そういう意味では自由度が高い働き方です。
4写真=堂本ひまり いちばんの気づきは、たいして仲が良いとも思っていなかった両親の間に、娘すら入り込めないきずながうまれたこと、これはうれしかった。 そうなんです。
2019年8月 信友直子 つづきは書籍版『』で。 「え~? カレーじゃったかいねえ? なんかほかのもんを食べたような気がするが」 私は、お母さんが覚えてないんならまあいいか、と思ったと同時に、母は今食べたものも忘れるようになったのか、とショックを受けたことを覚えています。 元気じゃったん?」 私のために煮魚を作ってくれているのだろう、台所からはお醤油のいい香り。
17「もともとは、2000年に自分用のビデオカメラを買って、うれしくて何かを撮りたい! ということで、自分の家族の撮影を始めたんです。 そんな一部始終を撮っていた映像から、私はこれでもかというくらい、たっぷりの母の愛を感じさせてもらいました。 あんた何が食べたい?」と食事の心配をしてくれます。
17私たち家族のありのままを知っていただくことで、みなさんが「悩んでいるのはうちだけじゃなかったんだな」とか、「この先を心配していたけど、まあなるようになるか」と少し肩の力を抜いて楽な気持ちになっていただけるなら、私にとっても、私の両親にとっても、これ以上の喜びはありません。 信友直子さんという方が監督。 大反響を呼んだテレビドキュメンタリーが昨秋『ぼけますから、よろしくお願いします。
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